結婚式に招待されて、ついついギリギリまで忘れがちなのがご祝儀袋の準備です。
ご祝儀袋と新札の用意だけして、前日の夜にでも名前を書こうと思っていたら筆ペンがない!ということもよくあります。
そんな時、ボールペンでご祝儀袋を書くのはマナー違反なのでしょうか?おめでたい席で非常識に思われるのは避けたいですよね。。
そこで今回はご祝儀袋の書き方について、ボールペンで書いても大丈夫なのか?を詳しく解説しました。
ボールペンの代わりになるペンや中袋の場合、字に自信がない場合の対処法などについても紹介していますので、最後までご覧ください。
筆ペンがない!ご祝儀袋をボールペンで書いても大丈夫?
一般的にご祝儀袋の記入は墨と筆、もしくは筆ペンなどの毛筆で、濃くハッキリと書くのがマナーです。
「ボールペンの方が書きやすいから」「毛筆を使うのは苦手だから」と、お手軽なボールペンや万年筆を使うのは、失礼にあたるので注意してください。
また、薄い墨やかすれた字はお葬式などの弔事で使われるものなので、絶対にNGです。
親しい間柄ならOKと言われることもありますが、大切な人だからこそきちんと正式なマナーでお祝いしたいものですよね。
ボールペンを使ってはいけない理由とは?
ご祝儀袋をボールペンで書くのはマナー違反というお話をしましたが、なぜボールペンが失礼にあたるのでしょうか?
その理由は、ボールペンは事務用に便利に進化した筆記用具だからです。
本来であればわざわざ墨と筆を用意して手間をかけて書く=この日を楽しみにしていた、祝福する気持ちがあります、という想いをご祝儀に託して表現するものです。
現代では使い勝手の良さから筆ペンの使用が一般的になりましたが、それでも相手が受け取った時には毛筆に変わりありません。
せっかく時間を書けてご祝儀袋や新札を準備して、失礼の無いような書き方をしているのに、ボールペンを使ったというだけでとても簡易的な手抜きの印象を受けてしまってはもったいないですよね。
こんな時のために、筆ペンは一本常備しておきたいものです。
万年筆やサインペンは使ってもいい?
万年筆やサインペンも、ボールペンと同じく毛筆ではないのでご祝儀袋には使わないようにしましょう。
ただ、最近では筆に近いペン先の少し太目のフェルトペンもあり、それであればギリギリOK◎
ただし、できれば最低でも筆ペンを使用した方がどんな場合でも間違いはありません。
中袋ならボールペンでもOK?
ご祝儀袋お表書きは毛筆書きがマナーとお伝えしましたが、中袋の場合はどうなのでしょうか?
実は、中袋のボールペン書きについては大きく二つの意見に分かれます。
中袋でもボールペンNG派の意見
表書きと同じ理由で、外から見えない中袋であっても、丁寧な毛筆書きでお祝いの気持ちをあらわすのがマナーという考え方です。
中袋ならボールペンOK派の意見
中袋に限っては筆書きでなくても大丈夫という意見としては、中袋に名前や金額を書く理由は、新郎新婦が後から大量のご祝儀をまとめて確認したり整理するためのものだから、見やすく書かれている方が良いという考え方です。
どちらの意見もありますので、マナーに詳しくて気にする新郎新婦の場合や、自分が非常識だと思われたくない場合は、毛筆書きしておくのがベターです。
字が下手で苦痛・・・印刷だと失礼?
ボールペンがダメだという事はわかったけれど、「とにかく字が下手で恥ずかしい!」「こんなヘタな字ではかえって失礼では!?」という場合、最近ではパソコンで毛筆風に印刷して貼り付けるという方も多くいるようです。
キレイに整った字で、毛筆風・・・と、一見問題はなさそうですが、人によっては「渡す側が上位だと思っている考えが見える」「心がこもっていなくて、手抜きに思う」という考えもあるようなので、パソコンで毛筆風の印刷はしないのがベター。
字に自信がない場合、デパートや百貨店などでご祝儀袋を購入すれば、名前を書いてもらえる代筆サービスがあるところもありますので、ぜひ利用してみてください。
ご祝儀袋の中袋に金額を書く時に気を付けたいこととは?
ご祝儀袋の中袋の表面の中央には包んでいるお金の金額、裏面の左下には住所と名前を縦書きで記入します。
住所は郵便番号・都道府県名も省略せずに記入する方がより丁寧です。
郵便番号は横書きでも問題ありませんが、省略してしまうと新郎新婦がお礼や年賀状などでこの中袋を名簿代わりに利用する場合、調べる手間をかけてしまう可能性があります。
面倒でもきちんと書いておきましょう。
わざわざ漢数字で金額を書く理由とは?
ご祝儀金額を書く数字は、「参」や「萬」などの難しい漢字=大字(だいじ)を使います。
これは、改ざんを防止するための対策です。
例えば漢数字の一に縦線を付け足すと、簡単に十という数字になりますね。
受付にご祝儀袋を預けてから、無事に新郎新婦の手に渡るまで、誰かが何かの目的で書き換えるということがあるかもしれません。
そんな心配をせずに、安心して渡せるように、わざと書き換えできない字を使っているのです。
金額の後に「也」をつけるかどうかは何で決める?
金額を書いた後ろに「也」という字をつけるかどうかは、どう使い分けるのでしょうか?
わかりやすい目安としては、ご祝儀金額が10万円以上の場合は「金 拾萬圓(円) 也」と最後に「也」を付けるようにしましょう。
ただ、金額が少ない場合に「也」を書いても間違いというわけではありません。
これはマナーというよりも、10万円以上の高額=格の演出と考えるとわかりやすいでしょう。
金額欄が裏に印刷されていたら表はどうするの?
購入した中袋に金額や住所・名前欄が元々印刷されている場合は、印刷欄の通りに記入してください。
金額欄が横書きの場合は、30,000円など英数字で大丈夫です。
また、金額欄が裏面に印刷されている場合は、表面は空白のままで問題ありません。
こちらの記事ではご祝儀袋の書き方について、表書き・中袋の書き方まで詳しく解説しています。
ご祝儀袋の包み方や選び方についても、詳しくまとめた完全版なのでチェックしてみてくださいね。
ご祝儀の中袋と中包みの違いとは?内袋ってなに?
ご祝儀袋の中の袋または包みのことを、「中袋」「中包」「内袋」など色々な名称で呼ぶことがあります。
中袋と内袋は呼び方が違うだけで同じ物です。
中袋はお金を入れる封筒タイプのもの、中包みはお金を包む包み紙の事です。
中包みの場合、外袋も包みタイプの場合が多く、豪華に見えるので高額のご祝儀に使われます。
昔は中袋という存在自体がありませんでしたが、中袋があることによって金額や住所がわかって便利ということで一般的に定番となりました。
中袋がない場合、そのまま外袋に包んでも問題ありませんが、できれば半紙などで包んでから外袋に入れると、大切に扱っている印象になり、より丁寧になります。
中袋裏ののり付け!する場合としない場合がある?
本来、中袋の裏はのり付けをするのが正式ですが最近では「新郎新婦の手間を省くため」という理由でのり付けをしないことが一般的なルールに変わりつつあります。
ただし、中袋自体で「封」などの印刷があればのり付けするようにしてください。
また、10万円以上の高額のご祝儀の場合も、のり付けした方が良いでしょう。
まとめ
今回はご祝儀袋のこまかなマナーについてご紹介しました^^
- 基本的にご祝儀は毛筆で書く
- 中袋だけはボールペンで許される場合もある
- 印刷は賛否両論ある
- 百貨店で代筆サービスがある
前日の夜に「筆ペンがない!」という場合も、今は大体のコンビニで取扱いされているのでできれば早めに家を出て筆ペンを用意して、正しく記入してから渡したいものですね。
ご祝儀のお金だけではなく、ご祝儀袋を選ぶところから含めて新郎新婦へのお祝いのひとつです。
面倒だと思わずに、プレゼントのつもりで、相手に合いそうなご祝儀袋を選んで、「おめでとう」の心を込めて丁寧に記入したものを用意するようにすれば、ふしぎと相手にも気持ちが伝わるものですよ♡
こちらの記事では新郎新婦とゲストとの関係性や年齢など、様々なケースのご祝儀相場を徹底的にまとめました。
考えられるすべてのケースを網羅した完全版なので、ご祝儀を渡す前に最後にもう一度チェックしてみてくださいね。
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